桃山時代の青織部盃「翠緑・すいりょく」です。

生い茂る樹木の葉のように、匂い立つような新緑を思わせる色彩です。
爽やかに吹き抜ける風が、草木を揺らす風景のようです。

水辺に群生する水草のようでもあり、色は、尾形光琳の「燕子花図」に描かれたカキツバタの葉の鮮烈な緑青を連想させます。

鮮明で深みのある緑の色を楽しんだ後は、お酒の香りと共に、新緑の香りまで呑むような気分にさせてくれます。

大きさは盃としてベストな大きさで、手に心地よく納まり、口辺の口当たりもよいです。
艶やかな緑色の釉薬と、美濃のもぐさ土の柔らかな表情とのコントラストが魅力的で、風格と気品さえも感じさせます。

密度の濃い、花を見るような美しさを秘めた盃です。

高台内の中心に兜巾(ときん)が見られます。口辺周辺に、矢印A・B・C・D・Eに金繕いが施されています。矢印Fの部分に、金繕いの極小なカケがあります。あとは皆、窯キズです。ですが、この盃の個性を形作り、景色として溶け込み気になるものではありません。

口辺の直径65~67mm×高さ40mm


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