李朝時代初期の古刷毛目茶碗です。

草原を吹き抜ける疾風のように、茶碗の側面を白土が勢いよく刷かれています。
その正面には、刷毛目によって偶然できた景色が現れ、三井記念美術館所蔵の名碗「三好粉引」の火間の景を連想させます(最後の画像「改訂版 名碗 大図鑑・世界文化社」参照)。
碗内には潮が渦巻くようなダイナミックな刷毛目の景色が出現しています。 
雄大な世界を内包した茶碗です。
永きに渡り、使い伝えられて来た茶碗ならではの、潤いのある艶やかな表情は、時の流れにより刻み込まれた風格をも醸し出しています。
高台は高くがっしりとして、碗全体が力強く緊張感のある造形を有しています。
存在感のある堂々とした古格がある茶碗です。
生き生きとした生命感あふれるこの器は、美術品として鑑賞に堪えるに十分な魅力があります。

口辺部分に数ヵ所、小さな金繕いが施されていますが、全体の景色に溶け込み気になるものではありません。

口辺の直径155~158mm×高さ80~82mm


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