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古染付鹿・山水人物文角香合 Y-563

 

中国明時代末期、景徳鎮窯において焼成された古染付の香合です。
正面には、角を生やした鹿が二頭、草地に憩う様子が描かれた、古染付でも吉祥文様として人気の高い「双鹿(立鹿と臥鹿)図」です。
背面には、水辺で働く漁師や舟人を描いた、いわゆる「山水人物図」。その上部には、鹿の図と同様に、ぽっかりと浮かぶ「雲」が大胆に描かれています。
天面には輪郭線描きと濃み(だみ)で塗り込めた対比が美しい花卉文(かきもん)をあしらい、両側面には余白の美が際立つ草文を配しています。
掌に収まる小ぶりな箱形ながら、五面に趣向を凝らした絵付けが施され、各面に異なる図柄を配した構成は見飽きることがありません。
それぞれ、呉須の濃淡で生き生きと描き出され、古染付ならではの伸びやかな筆致を存分に味わうことができます。茶人に愛された古染付独特の魅力を伝える器です。
底部には成形時の箆(へら)跡が残されているのも、見どころのひとつです。
また蓋表には焼成時に生じた小さなフリモノが見られ、古作ならではの窯疵として景色に趣を添えています。
器の縁の部分や畳付には、長い年月を経た古色が現れています。
内外とも保存状態は良好で、蓋合わせもよいです。
古格もあり、端正な形の中に、地の柔らかな白色と呉須の藍の濃淡が織りなす景色が清々しい古染付香合です。

蓋表の矢印Aの部分に焼成時のフリモノがあります。器の縁の部分には「虫喰い」や、わずかな釉のちぢれ、小さな釉ハゲ等、時代相応の擦れ・窯疵はありますが、大きな傷みはなく保存状態は良好です。いずれも時代を経た古陶磁特有の景色として、古染付愛好家にはむしろ魅力として捉えていただけると思います。

幅59mm×奥行36mm×高さ51mm

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電話 025-526-8910