古唐津山盃 Y-565【売約済】
桃山時代から江戸時代初期にかけて焼成された古唐津山盃です。
素朴な土味と豪快な轆轤(ろくろ)の動きがそのまま景色となった、古唐津らしい力強い盃です。
口径わずか八・五センチほどの掌中に収まる小品ながら、姿には茶碗にも通じる大らかな量感があり、低く構えた腰から柔らかく立ち上がる造形には風格が感じられます。
胴中央に水平に一筋走る強い轆轤目が躍動感を生み出し、この器の個性を際立て、最大の見所となっています。さらに、見込みには渦潮を表わすような轆轤跡の景色が描き出されています。
赤褐色の荒々しい土肌と、流れるように掛けられた灰釉の対比が美しく、高台周辺には勢いある削り跡が残り、糸切の跡もくっきりと現れています。粗い土粒を含んだ胎土、鉄分を帯びた赤い土肌、釉の溜まりなど、古唐津の魅力が随所に見られる器です。
日常の酒器として長く用いられたため、肌はしっとりと艶やかに育っています。
掌に包んだ時の収まり、土の温もり、酒映りの良さを楽しめる、使うほどに味わいが感じられる古唐津の盃です。
口縁に一ヵ所、金繕いが施されています。矢印Aの部分にニュウ、矢印Bの部分にホツがあります。ですがそれらは、長い年月を経た器ならではの景色として、侘びた風情を添えています。底の接地部分に、わずかな不安定さはありますが、気にならない程度です。水漏れはありません。
口辺の直径85mm×高さ39mm
ご売約ありがとうございます。












