南京赤絵角皿「花鳥図」 Y-522
中国明時代末期~清時代初期の南京赤絵角皿「花鳥図」です。
厚手の胎土を包む、透明度のある純白の釉薬は美しく、その上に、余白を巧みに活かし、赤や黒による軽快な線描と、鮮やかな色調の赤・緑・黄などの色彩で、鳥や植物の姿が、生命を宿しているかのように、生き生きと描かれています。
まるで、一服の絵画を見るような見応えのある、魅惑的な世界が拡がっています。
力強い生命感の中に、洒落た雰囲気さえ醸し出している器です。
鑑賞陶器としても優品ですが、茶席の華ともなるでしょう。
■南京赤絵とは、中国、明時代末期から清時代初期の景徳鎮民窯で焼成された五彩磁器(赤絵)を指す日本での呼称。赤絵南京ともいう。しかし、狭義には天啓赤絵・色絵祥瑞を除いた赤絵を指し、今日では狭義が通用している。
呉須赤絵のような乳白色ではなく、かりっと焼き上がった透明度のある純白色釉を掛け、赤で主文様の部分を表し、緑・黄・紫・青の絵具も新製の鮮やかな色調を呈し、細い黒の絵具で輪郭を取っているのが特色である。
西洋向けと日本向けでは様式が大きく異なり、日本に輸入された赤絵は、大半は白素地をたっぷりと残し、絵画性の高い主要図様をくっきりと浮かび上がる工夫をした、いかにも日本人好みの意匠性となっている。染付を下絵に伴わないのが南京赤絵の特徴である。
(角川日本陶磁大辞典から抜粋)
※所々に虫喰(むしくい)がありますが景色に溶け込んでいます。虫喰は器の特色であり、キズとは見なされません。問題となるキズはありません。
幅172mm×奥行172mm×高さ38mm
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電話 025-526-8910