古唐津茶碗 Y-521【売約済】
桃山時代の古唐津茶碗です。
長い年月を経て育まれた、独特の古色に包まれた逸品です。
特に枇杷色の彩りは、深い魅力を湛え、見る者を引き込む力を放っています。
その艶やかな肌はしっとりと潤い、人を魅了します。
愛されて来た器が持つ肌の表情です。
角度を変えて眺めるたび、景色は大きく変わり、多彩な表情が次々と現れ、眼を楽しませてくれます。
その造形は力強く、張りに満ち、はち切れるような美しい椀形となっています。
まるで豊かな大地と静かな大洋を内包しているかのような、おおらかな存在感を漂わせています。
高台の畳つきも長年にわたる使用により滑らかになっています。
愛でてきた数寄者達の温かい眼差しが感じられる、味わいのある伝世の唐津です。
お茶の緑も美しく映え、一層美味しさを引き立ててくれるでしょう。
※御物袋、中込め、箱に柱あり。
口辺部分の二ヵ所に小さな金繕いが施されています。矢印A・B・Cのの部分に、ニュウがあります。但し矢印Bの部分は、器の内側だけで表側には達していません。高台の畳付の部分に、窯での黒い付着物があります。矢印Dの部分に古い時代の小さなカケがあります。他、小さな窯キズがあります。ですが、いずれも景色の中に溶け込み、気になるものではありません。水漏れもありません。
口辺の直径140mm×高さ76mm
ご売約ありがとうございます。