高麗金銅仏如来坐像 B-179【売却済】
統一新羅の時代の面影を色濃く残す、高麗時代前期の金銅仏如来坐像です。
仏像の像容からは、統一新羅時代の仏像表現の影響が伺え、さらに技法の進化が生み出す洗練された美しさが加わっていることが見て取れます。
統一新羅時代の小金銅仏では鋳造技術や内部構造の理由から、背面に穴や凹みがあるものが多かったのに対し、高麗時代になると制作技術が一段と発展し、技術の進展とともに背面の穴や凹みはなくなり、より滑らかで丸みを帯びた形状となっていきます。
そのような状況の中で制作されたこの像は、統一新羅時代の仏像が持つ力強さと、高麗時代の仏像の制作技法の進化による繊細な表現が見事に融合した像と言えると思います。
微笑を浮かべた凛々しい顔立ちは清々しく、引き締まった体躯の美しさとともに 観る者を魅了します。
長い年月を経た表面には、深みのある緑青が立ち現れ、ところどころに残る鍍金が鮮やかなコントラストをなして、味わい深い表情を呈しています。
静謐な雰囲気を漂わしている凛とした佇まいの仏像です。
像からは、強く人を惹きつけずにはおかない力を感じます。
左手の部分が欠損していますが、この像の魅力を損なうことはなく、景色に溶け込み気になりません。
仏像の大きさ 高さ96mm×幅47mm×奥行42mm
台を含めた像の大きさ 高さ119mm×幅82mm×奥行64mm
お買上げありがとうございます。