絵志野草花文平鉢 Y-526
桃山時代の絵志野草花文平鉢です。
ふんわりとした粉雪に包まれたような柔らかな印象を与える器です。
温もりを感じさせる厚みのある長石釉は、潤いを帯びた艶やかな肌を見せ、貫入の細かな線や、所々に現れているピンホールが、器の表情に深みを加えています。
鉄絵で草花文が軽やかな筆致で描かれ、白い長石釉の下から見え隠れする様も趣きがあります。
裏を返せば高台内に緋色が、雪原に映る夕焼けのようにほのかに現れています。
形には張りがあり、力が満ちています。力強い造形と優美さを兼ね備えた器と言えるでしょう。
器全体が花そのものを表しているような姿は愛らしく、眺めていると思わず微笑がこぼれ、心が和んでくるようです。、
桃山の美意識が息づく、可憐な印象を与える輪花の志野の平鉢です。
矢印Aの部分に共継ぎが施されています。矢印B・Cの部分に金繕いが施されています。
ですが景色に溶け込み気になるものではありません。
口辺の直径185mm×高さ43mm
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電話 025-526-8910