絵馬(坂田氏扱い品)M-101【売却済】
江戸時代末期の絵馬です。坂田さんが扱っていた品です。
絵馬としては大きなサイズに、堂々と描かれているので見応えがあります。
馬が伸びやかに生き生きと描かれ、息づかいさえ聞こえて来そうです。
描かれた馬の曲線も美しく、3頭の馬がリズムカルに構成され、木のやつれが、絵に深みを与えています。
全体からほのぼのとして温かな雰囲気が伝わって来て、坂田さんの、紳士的な優しい眼差しが感じられるようです。
古美術商になろうと思い、骨董店のガイドブック片手にぶらぶらと東京の骨董屋さんを回っていた頃、初めて目白にあった坂田さんのお店に入り「こんな世界があるのか。」と驚き、今までの自分が頭で描いていた骨董屋さんという概念がひっくり返りました。古美術商になり、少しでも坂田さんの眼に近づきたいと思い、お店に伺い自分が買える金額の品をわけてもらっていた頃の思い出が蘇ってきます。閉店されたことが惜しまれます。
■坂田和實(さかた かずみ)
1945年福岡県生れ。上智大学卒業後、商社勤務を経て、1973年、東京・目白に古道具屋を開く。以来年に数回、海外へ仕入の旅に出かけ、ヨーロッパ、アフリカ、朝鮮、日本、南米など、さまざまな国の品物を扱う。1994年、千葉県長生郡長南町に美術館 as it is(中村好文設計)を開館。著書に『ひとりよがりのものさし』(新潮社)、共著に『骨董の眼利きがえらぶ ふだんづかいの器』『日本民藝館へいこう』(ともに新潮社)など。白洲正子や秦秀雄、芹沢銈介などに影響を受ける。
絵馬の大きさ 高さ269mm×幅448mm×厚さ7mm
時代を経ているので、木が乾燥で軽くなり、全体にわずかな反りがあります。