李朝時代前期の雨漏茶碗です。

長きに渡り、茶人から愛され大切にされて来た茶碗です。
高台が滑らかで、角が丸みを帯びていることが、それを物語っています。
長い年月使われなければ現れない「雨漏」が、器の表情に深い味わいと奥行を与えています。器の肌は、秋露に濡れたように、しっとりとして、つややかです。
腰から高台周辺には「かいらぎ」が現れ、見事な景色を描いて眼を楽しませてくれます。
茶を点てると茶の緑が映え、茶碗はより生き生きと、その表情を変えます。
手にもしっくりと納まり、丸みを帯びた形が愛らしい、多彩な見所を持つ茶碗です。
お茶を頂く人の心を、ほっとさせてくれる温かさがあります。

■「雨漏」とは、陶磁器を長く使用している間に、気泡穴や、窯キズ、貫入、石ハゼ等から、茶渋・水・酒等の水分が浸み込み、あたかも雨漏りのような染みの出た現象を言います。茶の世界では、このシミを天井板に出る雨漏りのシミに見立てて「雨漏」と呼び、そこに侘びた風情を感じ取り賞玩しました。
■「かいらぎ」とは、梅花皮と書き、茶碗の場合は、腰から高台周辺にかけて現れた釉の凝結の状態をいい、景色として重要な見所となっています。

矢印Bの部分に小さなカケがあります。矢印A・C・Dの部分にニュウがありますが、全体の景色に溶け込み気になるものではありません。

口辺の直径133~131mm×高さ67~62mm


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