朝鮮 粉引盃 Y-456【売却済】
朝鮮時代前期の粉引盃です。
器は、白泥にずぶりと浸け込んで化粧掛けされています。これを素焼きし、その上に掛けられた透明釉は、つやつやとし、ほんのりと淡い青色を帯びています。
高くがっしりとした高台にも見られるように、器の形は力強く張りがあり、シルエットが描き出している曲線も美しいです。
所々に、作り出されている雨漏りの景色は、盃が愛され使い続けられて来た時代の流れを感じさせます。
器を持つ手に、しっくりと納まり、手応えを感じます。
呑む人の気持ちを、しっかりと受け止めてくれる、貫禄のある盃です。
■雨漏りとは、陶磁器を長く使用している間に、気泡穴や、窯キズ、貫入、石ハゼ等から、茶渋・水・酒等の水分が浸み込み、あたかも雨漏りのような染みの出た現象を言います。茶の世界では、このシミを天井板に出る雨漏りのシミに見立てて「雨漏」と呼び、そこに侘びた風情を感じ取り賞玩しました。
特筆すべきキズはありません。
口辺の直径73mm×高さ43mm
お買上げありがとうございます。