李朝 黄伊羅保茶碗 Y-428【売却済】
李朝時代中期の黄伊羅保茶碗です。
静かなで端正な形の中に、今にも荒れ狂おうとする海原を連想させる荒々しい景色を併せ持つ器です。
その表情の陰影の中には、過ぎ去りし時代の面影が刻み込まれているようです。
器全体にかかった黄釉は、古色を帯び、味わい深い色となり魅力的です。
口辺はやや端反で、口縁は切り回し樋口(といくち)になり、伊羅保特有のべべらが現われています。器の見込みの砂目の景色は、側面の景色とコントラストをなし、器の表情に豊かさを与えています。
力強い高台は竹の節高台で、黄伊羅保の約束事を備えた茶碗です。
器全体から漂う気品と、使い込まれて出来た艶やかな潤いのある肌から、この茶碗を大切に扱い伝えて来た茶人たちの思いが偲ばれます。
茶映りも美しく、美味しいお茶の香りが漂って来るようです。その姿を眺めているだけで心が温まり、満たされた気持ちになる茶碗です。
無キズ。
口辺の直径146~148mm×高さ71~73mm
お買上げありがとうございます。