商品一覧

各商品の詳細をお知りになりたい方は商品画像をクリックしてください。

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 商品一覧
  4. 美濃 茶碗「巖雫」 Y-387【売却済】

美濃 茶碗「巖雫」 Y-387【売却済】

桃山時代から江戸時代初期の 美濃二重掛け茶碗「巖雫・いわしずく」です。

垂れ落ちる釉薬が、岩に流れる雫を表すようで、豪快な見所満載の茶碗です。見る角度により変化する多彩な景色が、茶碗を形作っています。

この茶碗は、最初に鉄分の多い釉薬を薄く掛け、後に灰釉をたっぷりと掛けた二重掛けになっています。灰釉が垂れる途中に、景色を作るために、矢印Aの部分を拭い、下の鉄分の多い釉薬を露出させたことにより、上下ふたつの釉薬が混ざり合っています。あとは、灰釉が流れ落ちるにまかせてあります。二重掛けの手法は、朝鮮唐津や斑唐津などにみられます。

利休や古田織部の時代、独創的な個性ある茶碗を作りたいという気持ちは、陶工にも、茶碗の作成を依頼した茶人にもあったと考えられます。非常に作為に満ちた茶碗ですが、このような茶碗を制作しても、何も不思議なことは無いと思います。時代の必然かもしれません。

箱書きに黄瀬戸茶碗「巖雫」と記されていますが、後に記されたものでしょう。黄瀬戸茶碗ではありませんが、「巖雫」という銘だけを、この茶碗の特徴を良く捉えているので、使用させてもらうことにしました。

高台内の中心に兜巾(ときん)が見られます。

無キズ。

口辺の直径153~163mm×高さ70~78mm

お買上げありがとうございます。