李朝時代前期の粉引茶碗「月影・つきかげ」です。

器は制作当時の白土の、純白で柔らかな白色から、時代を経て使い込まれ、古色を帯び、深みのある優しい白へと変化しています。風情を感じさせる月の色を思い起こさせるような白です。見込みを眺めると、夜空に浮かぶ、輝く満月を表すような景色です。

側面のろくろ目が、器に、より陰影を与え、透明釉の厚い部分は、ほんのりと淡い青みを帯び、味わい深い風景を描き出しています。

大き過ぎず茶碗として使いやすい、手に心地よく収まる大きさです。

風格を感じさせる茶碗ですので、お茶の味も格別のものとなるでしょう。
長く楽しんで頂ける茶碗です。

粉引とは、釉調があたかも粉をはいたような風情があるところから粉吹とも言われます。
かなりきめの粗い陶胎を白泥の桶にずぶりと浸け込んで化粧掛けするところに特色があり、これを素焼きして、さらに透明釉を掛けて高火度の還元炎で焼成しています。
粉引の作品は、日本では人気が高く、茶碗でも珍重されています。

矢印A・B・Cの部分に小さな釉ハゲの部分があります。矢印Dの部分に小さなソゲがあります。口辺部分に透明釉が永年の使用により失われ、下の白土に古色が浸み込んでいる箇所があります。ですが全体の景色に溶け込み気になるものではありません。

口辺の直径160~166mm×高さ61~63mm


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