李朝時代初期の堅手茶碗です。

堂々とした力強い高台と、それを取り巻く「かいらぎ」が魅力的な景色を描いています。
見込みの中心部分が、さらに深くなり、たっぷりと空気を包み込むような懐の深さを感じさせます。
潤いのある表情と、長い年月使い込まれた味わいが、見る人を引き付けます。
力強い造形と枯れた景色が相乗し、美しい景色を創り出しています。
風格のある姿が
王者のような貫禄を感じさせる器です。
手にしっくりと納まり、口辺の口当たりも良く、幽玄な時間を飲み干すような茶が楽しめる茶碗です。

■堅手(かたで) とは、高麗茶碗の種類名称。高麗茶碗のなかで磁器質の茶碗を、堅い質感から堅手茶碗という。しかし焼成状況によって完全な白磁に焼きあがったものと半磁胎のものとがあり、また形態も見込みの深いものや浅いものなど多様である。

■かいらぎ(梅花皮)とは、陶磁器にみられる粒錠になった釉薬の縮れ。茶碗の高台などを荒く削り出したのちに釉をかけると窯の中で釉が流下し土皺(どしゆう)の間に釉が溜まって、そこだけ釉が厚く掛った状態になる。焼成後、素地と釉薬の収縮率の違いから激しく貫入が生じて梅花皮となる。井戸茶碗などに多く見られる。

矢印A・Bの部分に金繕いが、矢印C・Dの部分に細い金繕いが施されています。
矢印1の部分に小さなカケがありますが、景色に溶け込み気になるものではありません。

口辺の直径155~162mm×高さ72~79mm


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