李朝時代中期から後期の華角貼(かかくばり)枕隅(ちんぐう)です。

華角貼(かかくばり)は、李朝独特の工芸です。薄く削った牛の角の裏面に透けて見えるように原色で文様を描き、木製の器面にはり付けたもので、簞笥(たんす)、鏡台、ものさし、糸巻きなど主に女性用の品々に用いられました。
図も、やはり、男性的な虎ではなく、女性的な鳳凰の図ですので、女性の枕に取りつけられたのでしょう。華角貼という凝った装飾からも、この枕隅は上流階級の女性が用いたもののようです。優美な雰囲気が漂っています。
絵は華麗でありながら、大胆に自由闊達に描かれています。李朝時代の美意識の高さを表わしているようです。
木目が浮き立つ木の枯れ具合に過ぎ去った時代の長さを感じます。

枕隅とは、布製の枕や、座右に置き肘をついて安息するための調度脇息(きょうそく)の両側の縢(かが)った部分を留めかつ装飾したものです。穴が有りますが、この穴に糸を通して枕の本体に縫い付けました。


最後の画像は「李朝工芸と古陶の美」朴徹 著 東洋経済日報社 刊より抜粋した「螺鈿枕隅・蓮花水禽文」の参考写真です。

枕隅の大きさ 直径160mm×厚さ14mm


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