高麗時代12~13世紀の青磁白黒象嵌菊花文盃です。

本品は盃の背が高くなる高麗時代12世紀頃からの特徴を持つものです。盃の口辺には細い縁がめぐらされ、十弁輪花形で盃外側各稜面に縦二輪の菊文が、一つずつ白黒象嵌されています。釉調は清き澄んだ灰青翡色で、氷裂があります。

白黒象嵌された文様は、青磁の色合いとコントラストをなし、くっきりと鮮明です。静粛な青磁の色彩の中に浮かぶ花は、気品を漂わせ、細やかな氷裂が繊細な美の世界を深めています。一輪の花をかたどった器形は生花のように張りがあり魅力的です。

見込みと側面の一部に見られる、厚く溶けて流れた釉溜りの色も美しいです。

盃から高貴な香りが立ちあがるような優美さがあり、鑑賞陶器としても、その美しさは充分鑑賞に耐えるものです。心地よく手に収まり、盃の口当たりも良いです。盃の景色とともに、美味なお酒が楽しめるでしょう。

※氷裂とは、釉のヒビ、つまり貫入が大きく、氷の裂け目のように見えるものです。これは欠陥ではなく,高麗青磁ならではの特徴とみなされています。現代の陶芸家の中には,ヒビのできる釉薬を意図的に使い、氷裂文を作りあげる人もいます。高麗青磁にはこの氷裂があるタイプと無いタイプとがありますが、本品はあるタイプです。

矢印A・Bの部分に目立たないソゲがあります。ですが全体の景色に溶け込み気になるものではありません。

直径69mm×高さ66mm


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